十六銀行は常陽銀行、百十四銀行および南都銀行と共に、ホスト・システムの「共同化プロジェクト」を進めている。これは東京三菱銀行(現・三菱東京 UFJ銀行)のソフトウェアをベースとして参加銀行が新たに共同化システムを構築し、開発・運用は共同の運営会社にアウトソーシングを行う、というものである。
これにより東京三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)が開発した最新のノウハウを迅速に取り込み、諸制度の変更対応などについてもコスト削減を図ることができる。また、バックアップセンターなどについても共同化するため、地理的に離れた地域でのシステム冗長化が可能となり、地震や台風などの大規模災害への対策も強化される。
一方、国際証券部では、従来、通貨オプション、金利デリバティブ、資金為替、外貨建有価証券といった商品毎にシステムが分散しており、共同化システムへ円滑に移行するためには、予めこれらのシステムを1つのシステムに統合しておく必要があった。
新たな市場系システムは、共同化システムとの連携を念頭に、システムの堅牢性と拡張性(商品開発の容易性)に重点を置いて選定した。システムの統合は、取引先情報の一元管理がリアルタイムで可能となるなどリスク管理のレベルアップにも大きく寄与している。(佐々木彰憲氏 市場業務グループ課長) |